安全上、運転中に意識しておいた方が良いものに
「制動距離」があります。
自動車の免許を取得するときや運転免許証の更新時に説明を受けることがありますが、あらためて制動距離についておさらいしてみたいと思います。
■制動距離とは?
まず、制動距離は、ドライバーが危険に気付きブレーキをかけ、
「ブレーキが効き始めてから実際に自動車が停止するまでの距離」のことをいいます。
つまり、実際に自動車が停止するまでには、
(1)危険を認識する
(2)ブレーキを踏む
(3)自動車が減速し始める
(4)自動車が停止する
の4つのステップを踏んで「停止」に至りますが、
・(1)+(2) → 空走距離
・(3)+(4) → 制動距離
・(1)~(4) → 停止距離
という関係になります。
■空走距離の計算
空走距離を計算するには、学校で習った
「距離」=「速さ」×「時間」
という関係で求めることができますが、"ブレーキが効き始めるまでの時間"は、通常、0.75秒(あるいは0.7秒・0.8秒など)が使用されています。
つまり、時速60kmで走行していた場合の空走距離は、単位をメートル・秒に変換すると、
「空走距離」=(60×1000÷3600)×0.75=12.5メートル
と計算することができます。
■制動距離の計算
制動距離の計算は少し難しいので、計算式(公式)にそのまま当てはめてみます。
制動距離を求める計算式は、
「制動距離」=「速度(m/秒)」×「速度(m/秒)」÷(2×9.8×μ)
となります。
最後の「μ(みゅー)」は、摩擦係数と呼ばれるもので、
乾いたアスファルト → μ=0.7
濡れたアスファルト → μ=0.4~0.6
が使用されることが多くなります。
同じように時速60kmで走行していた場合の制動距離(乾いたアスファルト)は、
「制動距離」=(60×1000÷3600)×(60×1000÷3600)÷(2×9.8×0.7)=20.2メートル
と計算できます。
つまり、時速60kmで走行していた場合に、乾いたアスファルトで危険を察知してから停止するまでの時間は、
「停止距離」=12.5+20.2=32.7メートル
と計算することができます。
■速度と停止距離の関係について
自動車学校などで
「制動距離は、速度の2乗に比例する!」と聞いたことがあると思いますが、それは、制動距離を求める計算式で
「制動距離」=「速度(m/秒)」×「速度(m/秒)」÷(2×9.8×μ)
のように速度を2回かけていることが理由になります。
速度と制動距離の関係をグラフにしてみると、
青い線:乾いたアスファルト
赤い線:濡れたアスファルト
横軸:速度
縦軸;制動距離
このように、速度と制動距離の関係が分かると思います。
たとえば、雨による「80km規制」の高速道路を走行する場合、
時速 80kmで走行 → 制動距離: 63.0メートル
時速100kmで走行 → 制動距離: 98.4メートル
時速120kmで走行 → 制動距離:141.7メートル
時速140kmで走行 → 制動距離:192.9メートル
と大きく異なることが分かります。
※空走距離は考慮されていません。
■これらの計算で求められるのは「最も短い距離」であること
このように、実際に制動距離を計算してみた「制動距離」や「空走距離」は、
理想的なブレーキングをした場合
での計算になります。
そのため、タイヤやブレーキパッドが摩耗していたりすれば「摩擦係数」も変化しますし、空走時間に影響を与える
・わき見運転(+0.4~1秒)
・飲酒運転(+0.1~0.2秒)
なども気を付ける必要があります。
そのため、飲酒運転をしないのはもちろん、タイヤやブレーキパッドのメンテナンスも忘れないようにしてください。
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【参考リンク】
車の停止/制動距離計算機
http://www.asahi-net.or.jp/~zi3h-kwrz/carstop.html
交通事故関係 フリーイラスト素材
http://traffic-accident.biz/
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Posted at 2013/02/24 01:01:36 | |
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