2012年09月30日
ローテーションの「そろそろ・・・」を明らかにしてみよう!
皆さんは、ガソリンスタンドに行ったり、カー用品店で買い物をするようなときに、

「そろそろ、ローテーションした方が良いんじゃない?」

と言われることはないでしょうか?





タイヤの寿命は、3~4万kmと言われていますが、装着された位置によって摩耗の進み具合が異なっています。一般的には、フロントのタイヤの方がリアよりも摩耗が早くなっていると思います。

そこで、タイヤを一定期間使用した段階で、タイヤの位置交換をすることをローテーションと言いますが、基本的にはフロントとリアの交換になります。


例えば、「残りの溝が2mmになるまで目一杯使いたい!」というユーザーにとっては、フロントが2mmになった段階で、リアもジャスト2mmであることが理想だと思います。


しかし、摩耗の進行具合はドライバーによっても異なりますし、市街地走行が多いかどうか?などによっても影響してしまいます。

そのため、ガソリンスタンドなどでも「そろそろ・・・」という経験と勘によるアドバイスになっていると思います。


そこで、一手間かかってしまいますが、

「フロントのタイヤの溝が何ミリになったときにローテーションをするのが最適か?」

というのを考えて、公式にしてみました。


この公式を使うためには、



これらの情報が必要になります。


「新品状態のときのタイヤの溝の深さ」は、検索してみましたが、インターネット上では公開されていないと思います。

そのため、カー用品店などに行ったときに測らせてもらうか、自分が使用しているメーカーに問い合わせてみる必要があります(これが一手間です)。



少し長くなりますが、分かりやすいように順を追って説明したいと思います。



新品時の状態で10mmの溝があると仮定します。

そして、今、自分の車に装着されているフロントとリアのタイヤの溝を測定します。





もし、フロントのタイヤの溝が6mm残っていて、リアのタイヤの溝が7mm残っているとしたら、摩耗した厚みは

フロント:4mm
リア:3mm


となります(新品時の10mmから引き算で求めます)。


つまり、このタイヤのユーザーは、フロントとリアのタイヤが4:3のスピードで摩耗するような地域・運転の特性で乗っていることになります。

この場合、フロントが8mm摩耗して残りの溝が2mmとなったときには、リアの溝は6mm摩耗して4mm残っていると推測できます。


ジャストのタイミングをいきなり求めようとすると難しいので、

「フロント・リアとも、溝が0mmになるまで完全に使用する」

と仮定
します。


このユーザーは、「フロント:リア=4:3」のペースで摩耗する運転をしていますので、

フロントの10mmの溝が3/7残っているところでローテーションをすると、4本とも同じタイミングで0mmになることが分かると思います。



つまり、3/7×10mm=4.3mmフロントの溝が残っているタイミングでローテーションすると最適なタイミングということになります。

ここが、少し難しいかもしれません。。。

フロントが4/7摩耗したとき、リアは3/7摩耗しています。
フロントの残りは3/7、リアの残りは4/7。

リアからフロントへ4/7の溝が残っているタイヤを移動。
フロントからリアへ3/7の溝が残っているタイヤを移動。

フロントの溝が減るスピードが4なら、リアの減るスピードは3でした。

箇条書きですが、分かりにくいですか???


ここが理解できたら、後は応用です!

まず、「溝を2mm残したい」という条件は、新品時のタイヤの溝が10mmではなく、10-2=8mmと考えることができます。



フロントとリアの摩耗するスピードの割合は一緒なので、

「フロントが3/7×8mmになったときにローテーションすれば、同じタイミングで2mm残る!」

ことになります。


後は、条件を変えるだけで簡単に計算できます。
公式にするために必要な条件は、



でした。そして、ローテーションの時期を決める公式は、



ということになります。


※長文で失礼しました。条件によってはズレが生じるかもしれませんが、興味のある方は試してみて下さい♪

もちろん、自分で作業するときは、ジャッキスタンドを使用して下さいね!


ヨコハマタイヤ(画像をお借りしました)
http://www.yokohamatire.jp/yrc/japan/
Posted at 2012/09/30 01:01:25 | コメント(4) | トラックバック(0) | コラム | イベント・キャンペーン
2012年09月29日
愛車の盗難に注意!

自動車に関連する盗難事件では、

「カーナビ」
「ホイール」

などの盗難が多く発生していますが、車両自体の盗難は、ドレスアップなどに手を掛けてきた分だけショックも大きいと思います。



そのため、盗難を未然に防ぐセキュリティシステムなどを活用している人もいるのではないでしょうか?

車両を盗まれてしまった人は、「最悪の状態だ!」と思ってしまうかも知れませんが、"もっと"最悪になってしまうこともあり得ます。

※脅かすつもりではありません。あくまでも注意しましょう!という趣旨で書いています。


実は、自分の車を盗難された後に、犯人が交通事故を起こしてしまうと、所有者である自分にも責任を負わされてしまうことがあります。

いくら神経の太い犯人であっても、盗難した車を運転して逃げているときは「安全運転」ではないと思います。

交通事故の被害者は、加害者の乗っていた車が「盗難車」であった場合には、加害者個人にも補償を求めていくと思いますが、あくまでも個人での補償ですし、お金持ちが車を盗難するとも考えにくいですよね。

そのため、十分な補償が得られないとなると、弁護士を付けて「所有者の自賠責保険・任意保険」からの支払い(賠償)を求めてくることもあります。

この場合、盗難されたときの「所有者の過失」が争点となりますので、当然、訴訟となって裁判所の判断を待つことになります。

盗難の被害に遭った人が、落ち込んでいるときに

民事裁判の被告人

になってしまう危険性もあることは覚えておいた方が良いと思います。


具体的には、コンビニでタバコなどを買うために、

ほんの数分、エンジンを掛けっぱなしにしていた

などは、"重大な過失あり"となって、責任を負わされてしまう可能性が高いケースになります。

とくに、会社で使用している車両などは、

「従業員がキーを勝手に持ちだして、会社の車を使用した場合の交通事故でも、原則として責任を取らないといけません」

従業員が会社の車両を使用するときの「ルール(規定)」を作成し、「車のキーは厳重に保管」しなければならないと言われています。


このような、思いもよらぬ"過失"によって、責任を負わされないためにも盗難対策は必要なのだと思います。


少し難しいですが、人身事故の加害者(当事者)が免責されるのは、「不可抗力(地震など)や正当防衛」とリンク先の自賠責法3条但書にある条件をクリアした場合のみです。

友人などに車を貸したときなどでも、同じような考え方をしますので、覚えておいた方が良いですね。


ソニー損保
http://with.sonysonpo.co.jp/promenade/auto/2007/09/005.html

自賠責法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S30/S30HO097.html

茨城県警(画像をお借りしました)
http://www.pref.ibaraki.jp/kenkei/01_anzen/03_gaitou/kyougi.html
Posted at 2012/09/29 01:01:51 | コメント(5) | トラックバック(0) | コラム | イベント・キャンペーン
2012年09月28日
エンジンスターターの落とし穴?


エンジンスターターは、自動車から離れた位置にいるときでも遠隔操作でエンジンの始動をすることができるアイテムとして人気があります。

特に、これから寒くなってくると、朝、暖気運転のためにエンジンスターターを活用する人も多くなってくると思います。



ディーラーやカー用品店などでも取り扱いのあるエンジンスターターですが、一つだけ注意しておいた方がいいことがあります。

それは、自分の住んでいる都道府県あるいは市区町村によって、

アイドリングストップ条例

が制定されているケースがあるからです。



このアイドリングストップ条例が、制定され出したのは平成8年頃からになりますので、すでに知っている方もいるかも知れませんね。

例えば、東京都の条例では、信号待ちや緊急のときを除く、停車中あるいは駐車中のときにエンジンをストップさせることが義務付けられています。
東京都の場合は罰則はありませんが、指導に従わない違反者の氏名を公表するなど、なかなか厳しい条例となっているようです。

罰金を伴う罰則があるのは、兵庫県と奈良市などがあるようです。

リンク先の情報が古くなっているかも知れませんので、気になる方は自分の住んでいる都道府県・市区町村の条例を確認してみることをお勧めします。



鋳栄サービス
http://homepage3.nifty.com/chu-ei/idelkisei.htm

CAR MATE
http://www.carmate.co.jp/
Posted at 2012/09/28 01:01:36 | コメント(3) | トラックバック(0) | コラム | イベント・キャンペーン
2012年09月27日
何のためにブレーキフルードを交換?車検のときなどに、「ブレーキフルードも交換した方がいいですよ!」と言われたりしますが、

「ブレーキフルードを交換しないとどうなるの?」
「整備がしたいだけなんじゃないの?」

と考える方もいると思います。





そこで、今日は、「ブレーキフルードを交換しなかったら、どのような影響が出てくるのか」を紹介したいと思います。

ブレーキフルードは、空気中の「水分」を吸収しやすい性質があり、水分を吸収した分だけ沸点が下がってしまいます。

ブレーキフルードの沸点が下がってしまうと「ベーパーロック現象」という、ブレーキが効かない状態になってしまう危険性が高くなります。

※パソコンのモニターなどで見ると分かりにくいですが、ペーパー(紙)ではなくベーパー(vapor : 霧)のことです。オイルの中に霧のような小さな気泡ができることから、この名前が付いたのだと思います。


何年間もブレーキフルードを交換せずに問題なく走行しているケースもありますが、峠などを走行したりするのが好きな方は、交換した方がよさそうですね。


そして、もう一つの問題は、ブレーキフルードが吸収した水分のせいで、ブレーキキャリパーなどが錆びやすくなってしまいます



これは、クーラント液を交換しなかったときと似ていますが、内部からサビが発生すると非常に厄介なことになり、ブレーキキャリパーやホイールシリンダーを交換しなければならないこともあります。


ブレーキフルードを交換しなかったからといって、すぐに問題になることはありませんが、「ベーパーロック現象」を予防することと、「サビからパーツを守る」ために、定期的な交換はしておいた方がよさそうですね。

Wikipedia [ブレーキフルード]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%89

Wikipedia [ブレーキキャリパー]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%83%91%E3%83%BC
Posted at 2012/09/27 00:04:00 | コメント(4) | トラックバック(0) | コラム | イベント・キャンペーン
2012年09月26日
いえいえ、使えるんです!
9月21日から30日までの10日間は、「秋の全国交通安全運動」が実施されています。
注意していても発生してしまうのが交通事故ですが、万が一の事故のためのマメ知識を探してみました。



その中でも興味深かったものが、交通事故のときの健康保険の適用についての話しです。

あらかじめ断っておきますが、病院に対して悪意があるとかではなく、一つのマメ知識として知っておいた方がいいのでは?ということで取り上げさせて頂きます。

その豆知識とは、

「交通事故でも健康保険が使えます♪」

ということになります。


一般的には、交通事故で怪我をしてしまったときの病院側の説明では、「交通事故の健康保険は取り扱っていません」というような説明を受けたり、張り紙がされている医療機関もあります。


実際に「健康保険 使えません 交通事故」などのキーワードで、Google検索などをしてみると、ホームページ上にも"使えません"と明言している病院があります。

このような感じで、



しかし、



ソニー損保さんなどのような、損害保険会社のホームページには、堂々と「使えます!」と明言されています。


どちらが正しいのか?というと、「損保会社さんの方かな~」という気がします。

簡単にいうと、医療費を支払う損害保険会社と、医療費を受け取る病院側との利害が対立していることが理由となっていそうです。

では、なぜ「健康保険は使えません!」という病院が多いのかというと、診療報酬の点数に関係があります。

健康保険を利用した場合の1点は10円

となり、行った(医療行為の点数)×10円が医療費となります。

一方、健康保険を使用しない診療のことを「自由診療」と言いますが、この場合は、1点が10円という決まりはなく、医療機関が決めた金額が1点ということになります。

同じ医療行為であっても1点当たりの単価が異なれば、

(医療行為の点数)×10円
(医療行為の点数)×15円

と医療費が代わってきます。

最大で、自由診療の単価が50円というのもあるそうですが、正直、

すごく羨ましい世界です!

でも、健康保険が使えないと思い込み、診療を受けられないと思っている人もいると思いますので、「使えないことはないですよ!」くらいにしてほしいものですね。


ソニー損保
http://with.sonysonpo.co.jp/promenade/auto/2007/07/003.html
Posted at 2012/09/26 01:01:36 | コメント(2) | トラックバック(0) | イベント・キャンペーン