2013年04月12日
リスクを知らずに使用は危険!?『ハイプレッシャー・ラジエーターキャップ』昨日に引き続き、ラジエーターの"ふた"の話しになります。

ラジエーターキャップは、価格も安いので「忘れずに交換した方が良いですね!」というのが昨日のテーマでした。



本日は、

「どうせ交換するなら、ハイプレッシャー(強化)・ラジエーターキャップ!」

と考える方もいると思いますので、強化されたラジエーターキャップの「違い」「注意点」についてご紹介します。


※ラジエーターキャップの役割りなどについては、昨日の記事をご確認ください。



■ハイプレッシャー・ラジエーターキャップは、何が違うの!?

純正のキャップとハイプレッシャーとの違いは、名前のとおり

ハイプレッシャー (高圧)

である点が異なっています。


純正のラジエーターキャップの圧力は、概ね

0.9kg/cm2 ~ 1.2kg/cm2
(88kPa ~ 118kPa)


程度の設計になっています。


これに対して、ハイプレッシャー・ラジエーターキャップの場合は、

1.3kg/cm2
1.5kg/cm2


など、純正よりも高い圧力がかかるように設計されています。


この経路にかかる圧力の違いが両者の違いということになります。



■なぜ、圧力を高める必要があるのか?

昨日の記事でも触れましたが、冷却水(LLC)に「気泡」ができてしまうと

冷却効率が落ちる

という問題が生じます。


そして、気泡が生じないようにするための対策の一つに、

ラジエーターキャップで圧をかける

方法がとられています。


そのため、「より高い圧力をかける」ことで、「より気泡の発生を抑えよう!」というのがハイプレッシャー・ラジエーターキャップが存在している理由となります。



■なぜ、「高圧 = スポーツタイプ」?



ハイプレッシャー・ラジエーターキャップは、「スポーツ走行用」として販売されていることが多くなります。

ここで、

「なぜスポーツ走行の場合に"高圧"にしなければならないのか?」

「高速で走っているときは、風があたるから高温になりにくいのでは?」


と感じると思います。


これは、高回転でエンジンを回すことによる「熱」の問題もありますが、

キャビテーションによる気泡の発生

が大きな理由となっています。





自動車の冷却水は、「ウォーターポンプ」と呼ばれる部品で強制的に"冷却水の流れ"が生じるように設計されています。

ウォーターポンプは、エンジンの回転を利用して動作するようになっていますので、スポーツ走行の場合は、

高回転での走行 = ウォーターポンプの回転も高回転

           ↓

キャビテーションにより、気泡が発生


という問題が生じることになります。


そのような理由から、

「スポーツ走行するなら、ハイプレッシャー・ラジエーターキャップ!」

となります。



■ハイプレッシャー・ラジエーターキャップの注意点

ハイプレッシャー・ラジエーターキャップのメリットは、

圧力 (冷却水の沸点) を上げることで、気泡の発生を抑える!

でした。


このメリットは、同時にデメリットになるものですので、注意が必要になります。

冷却水の沸点が標準よりも上がると、

冷却水漏れが生じやすい

傾向があります。



また、エンジンが耐えられる限界の水温よりも上昇する場合、当然、オーバーヒートの危険性が高くなります。

オーバーヒートの経験がある方は分かると思いますが、

水温計が一気に上昇!
気付いたときには遅かった・・・


ということがあります。


したがって、より安全にハイプレッシャー・ラジエーターキャップを使用したいなら、

水温計もより正確なものに交換

ホース結合部などからの水漏れなどもしっかりと点検

する必要があります。


このような注意点が多いことで、

「サーキット走行でなければ、ハイプレッシャーは不要!」

という意見も多くなっています。



■ラジエーターキャップ以外の気泡対策



ラジエーターキャップをハイプレッシャーに交換する目的は、「気泡の発生を抑える」ことです。

したがって、サーキット走行をしない場合で"気泡"が気になるときは、

ラジエーターキャップではなく、LLCを変えてみる

というのも一つの方法になります。


LLC(冷却水)は、もともと

「防錆剤」と「消泡剤」

が主成分となっていますので、より機能的な「消泡剤」を採用しているLLCを選択することも可能です。



個人的には、「ハイプレッシャーは、控えるべきだ!」あるいは「意味がない!」などと言うつもりはありません。

ハイプレッシャー・ラジエーターキャップの特徴を理解して、選択してみるのも良いですし、LLCで対応するのも良いと思います。

「そんなリスク、知らなかった~」ということだけ気をつけて、カスタムを楽しんでください!



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【参考リンク】

Wikipedia [キャビテーション]
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TRD [ラジエーターキャップ]
http://www.trdparts.jp/parts_radi-cap.html

MonotaRo
http://www.monotaro.com/

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Posted at 2013/04/12 01:01:42 | コメント(1) | トラックバック(0) | コラム | イベント・キャンペーン