2012年12月15日
アルコールの分解スピード忘年会などでお酒を飲む機会が増える季節になりましたが、前日のアルコールが残った状態で運転してしまうと「酒気帯び運転」となってしまうリスクがあります。



酒気帯び運転は、「呼気中アルコール濃度0.15mg/l以上0.25mg/l未満」の状態で、

・基礎点数  :13点
・免許停止期間:90日

「呼気中アルコール濃度0.15mg/l以上0.25mg/l」となると、

・基礎点数 :25点
・免許取消し:欠格期間2年

と厳しい罰則となり、前歴やその他の累積点数がある場合は、さらに厳しい処分の対象となってしまいます。


もちろん、酒気帯び運転をしないことの目的は、「反則切符を切られないこと」ではなく、「無実の第三者の命を危険にさらさないため」ということになりますが、忘年会の翌日などで「そろそろ大丈夫かな?」というときでも、場合によっては酒気帯び運転の基準を超えることもあるそうです。



個人的にアルコールチェッカーなどを購入するのが理想ですが、アルコールが体から抜けるまでの時間の目安を知っておくだけでも役に立つと思います。


ここで、アルコールが体内にどれだけ残っているかの基準となる指標は、

アルコール血中濃度

となります。

先ほどの説明で「"呼気中"アルコール濃度」とありましたが、検査のたびに血液を採取するわけにもいきませんので、呼気中アルコール濃度からアルコール血中濃度を推測したものが、アルコールチェッカーなどで使われています。


呼気中0.15mg/lのアルコール検出では、アルコール血中濃度に換算すると「血中濃度0.3mg/ml」となるそうです。


それでは、血液中のアルコール濃度を計算するためのキーワードになるのが、「血液量」になります。女性の場合は少し少なめの数値になるそうですが、一般的には、

0.5l/kg

ですので、体重が60kgの人の場合、血液の量は

60×0.5=30l

と推測することができます。


次にアルコールの量ですが、アルコールの比重が0.8となるそうですので、350mlの缶ビール(5%)のアルコールの量は、

350ml×0.05×0.8=14g

になります。


そうすると、体重60kgの人が缶ビールを1本飲んだときの血液中のアルコール量は、

14g÷30l=0.467g/l=0.467(mg/l)

ということになり、呼気中のアルコールの濃度に換算すると

0.23mg/l

ということになり「酒気帯び運転」となってしまいます。



次に、アルコールを分解するスピードは、1時間当たり

0.1g/kg

程度になるそうですので、体重60kgの方は、1時間あたり

0.1g/kg×60kg=6g

となります。缶ビールのアルコール量が14gでしたので、全てのアルコールを分解するまでに

2.33時間

かかるという計算になります。





忘年会の後に、このような計算をしたらほろ酔い気分もあっという間に冷めてしまいそうですが、自分の体重では「どの程度のスピードでアルコールを分解できるのか?」ということを確認してみるのも良いと思います。

忘年会を楽しんだ翌日の運転は、十分注意するようにしてください。


警視庁
http://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/insyuunten/index.htm

Wikipedia[ビール]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%AB

Wikipedia[電卓]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E5%8D%93
Posted at 2012/12/15 01:01:47 | コメント(2) | トラックバック(1) | コラム | イベント・キャンペーン