2012年12月09日
ユニバーサルデザインとバリアフリーの違い



最近、比較的多く耳にすることが多くなった言葉に「ユニバーサルデザイン」というものがあります。

ユニバーサルデザインは、

「ユニバーサル」=「一般的。全てに共通であること」

なデザインという意味で、老若男女・障害の有無・国籍の相違に関係なく、誰にとっても利用しやすいデザイン設計のことを意味するそうです。




日頃、バスに乗る機会がある方はご存知だと思いますが、画像のように「ニーリング機構」の備わったものが増えてきています。

ニーリング機構は、乗客が乗り降りするときだけ歩道側の車高を下げることができるシステムで、ちょうど"膝まづいている"ように見えることから、この名前が付けられたそうです。


このことにより、小さなお子様やお年寄り・車いすで行動する方の"誰にとっても"利用しやすい環境が実現しています。


ここで、「バリアフリーと何が違うのか?」という疑問があると思いますが、

バリアフリー:もともと障害となっているものを解決していくための施策

ユニバーサルデザイン:最初から誰にとっても利用しやすいような設計をしようという思想

の違いになります。


最終的に目指しているゴールは、バリアフリーもユニバーサルデザインも同じものになるかも知れませんが、

「障害を持つ方のための・・・」
「お年寄りのために・・・」

という考え方だと、それを利用する方も良い気分はしないと思います。





例えば、公衆トイレを例にあげると、一般の人が利用するトイレに入ることができない方がいた場合に「障害者向けのトイレ」を設置するのがバリアフリー的な考え方になります。

これに対して、最初から

・老若男女
・障害を持つ方
・人工肛門・人工ぼうこうを使用されている方

などの全ての人が利用することを前提に設計されるのが、ユニバーサルデザイン的な考え方になります。


また、バリアフリーは法律などによって"強制的"に実現させようという風潮がありますが、ユニバーサルデザインは"自発的"に社会の利便性を向上させていこう、と考えている点も異なります。

個人的には、この「自発的に」という点がとても重要であると思います。

皆さんの周りのユニバーサルデザインを見つけてみて下さい。




もっと知ろう山口県
http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/gyosei/kenjoho/kidsweb/04_more/ud/ud2.html

Wikipedia [空気ばね]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E6%B0%97%E3%83%90%E3%83%8D
Posted at 2012/12/09 01:11:09 | コメント(0) | トラックバック(0) | コラム | イベント・キャンペーン