2014年04月11日
いつから始まった? ~8時間労働制について~

労働時間が身近ければ、愛車の洗車やメンテナンス、ドライブなど、その分だけプライベートな時間を多く楽しめます。

労働者と資本家の関係については、子どもの頃に学校で習った記憶もありますが、あらためて「8時間労働制」についておさらいしたいと思います。






8時間労働制は、労働者が"勤務時間の短縮"を目指してきた結果、ようやく実現できたものということができます。

8時間労働制が確立する以前は、女性・子どもに関係なく10時間~16時間の長時間勤務が当然でしたので、「やりたいことに費やせる時間」が非常に少ない状況でした。

そのような中、世界で初めて「1日8時間・週5日労働」の制度化に成功したのは、

 アメリカの自動車メーカー・フォード社

です。



フォード社を創業したヘンリー・フォードは、2度の自動車会社の起業に失敗していますので、現在のフォード社は3度目の挑戦で成功したものです。

8時間労働制が制度化される以前は、単調な労働を長時間強いられることで、労働者の退職も多く、

 ・労働力不足
 ・熟練工の不足
 ・訓練コストがかさむ


などの問題がありました。

ヘンリー・フォードは、この問題を解決するため、1914年に

 ・1日あたりの給料をこれまでの2倍に!
 ・勤務シフトを1日8時間・週5日労働に!


という改革をすることで乗り切りました。

人件費の上昇により、自動車1台あたりの製造コストは上昇しましたが、価格転嫁せずに人件費以外のコスト削減で乗り切ります。

その結果、これまで「お金持ちのおもちゃ」といわれていた自動車が、一般の人でも購入できるようになり、



1920年には全米の自動車の半数が「フォードT型」となるほどにまで成長を遂げます。






現在の日本の労働基準法では、「労働者に、休憩時間を除き一日について8時間を超えて労働させてはならない」という決まりがあります。

この法律は、戦後の1947年に施行されたものですが、それ以前に8時間労働制を導入したのは、

 川崎造船所・神戸工場(現在の「川崎重工業船舶海洋カンパニー」)

になります。

フォード社はヘンリー・フォードが自ら労働時間の短縮化を決意しましたが、日本の場合は「労働者がようやく勝ち得たもの」ということができます。

1919年の秋に川崎造船所で労働争議がおこり、労働者の「サボタージュ(怠業)闘争」によって、初めて8時間労働制を就業規則に盛り込まれました。

とても大きな反響があり、これをきっかけに「8時間労働制」を求める動きが全国的に広がったようです。






現在では、8時間労働制も自動車に乗ることも"あたり前"と感じている人がほとんどです。

しかし、労働条件の改善を求めて命を失った人がいるのも事実ですし、自動車に乗ることができるのも「自動車の育ての親」といわれるヘンリー・フォードによるところが大きくなります。

1日のうちの8時間はしっかり働き、残りの時間はしっかり楽しみや休息を取るために活用し、メリハリのある生活を送りたいものですね。



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参考リンク

Wikipedia [ヘンリー・フォード]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89

Wikipedia [フォード・モーター]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC

Wikipedia [8時間労働制]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AB%E6%99%82%E9%96%93%E5%8A%B4%E5%83%8D%E5%88%B6

神戸市 [8時間労働発祥の地神戸]
http://www.city.kobe.lg.jp/information/institution/institution/library/furusato/8jikan_roudou.html

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Posted at 2014/04/11 11:51:17 | コメント(1) | トラックバック(0) | コラム | イベント・キャンペーン