2013年10月05日
大型トレーラーの特性について

大型トレーラーの荷台部分が対向車線にはみ出すというニュースがありましたが、「割り込み」に立腹し「脅かしてやろう!」という動機もあり、さまざまな反響・意見のでた交通事故でした。



本日は、大型トレーラー固有の挙動について、確認しておきたいと思います。


トレーラーが急に止まろうとするとスイング現象が生じる!

「クルマは急に止まれない!」と子どものころ教わりましたが、大型トレーラーについては、急に止まろうとしたときに「トレーラースイング現象」が生じることがあります。



トレーラースイング現象は、トレーラーが急ブレーキをかけたときに“トレーラー側のタイヤがロック”することで発生する現象で、

トレーラーが進路外側に向かって振られる現象

のことを言います。


これは、トレーラー側のタイヤが先にロックしたときに発生する現象で、トレーラーに荷物を積んでいない状態、空車のときに生じやすい現象です。

事故現場は“緩やかな左カーブ”でしたので、トレーラー部分が外側、つまり対向車線側に流れたのではないかと考えられます。


ジャックナイフ現象が起こることも!?



これに対して、トラクタの後輪がロックしたときに発生する現象が「ジャックナイフ現象」です。

ジャックナイフ現象はトレーラーがトラクタを後方から突くことにより生じる現象です。

ジャックナイフ現象が生じてしまうと、完全にコントロールを失ってしまいますので、非常に危険な状態です。

トレーラースイング現象と同じように“急ブレーキ”をかけたときに発生しやすい現象です。


フロントタイヤのロックでプラウトアウト現象が生じます!



最後に、トラクタのフロントタイヤがロックすると、トレーラーとトラクタが一直線にカーブを外れる、「プラウトアウト現象」が生じることがあります。

これもカーブなどで急ブレーキをかけたときに制御を失い、ブレーキを緩めるしか対処できない状態です。

慌ててハンドルを切ってしまうと、次はジャックナイフ現象が生じることもあり、非常に不安定な状態になります。



このように、トレーラーが急ブレーキをかけ、タイヤがロックしてしまうと、そのロックしたタイヤがどこかによって異なる挙動が生じます。

トレーラーを運転している方は、当然このような現象を理解していますが、トレーラーを運転したことがない人も、これらの現象について知っておく必要があります。

「クルマは急に止まれない」といいますが、トレーラーは急に止まろうとすると「どのような挙動が生じるか分からない」という特性があります。

急ブレーキは“かけない” “かけさせない”ようにすることが重要です。




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参考リンク

自動車安全運転センター [大型トレーラーの安全運転(案)]
http://www.jsdc.or.jp/search/pdf/pickup/h19_2.pdf

朝日新聞DIGITAL [トレーラー運転手「割り込み」立腹し暴走、1人死なす]
http://www.asahi.com/national/update/1001/TKY201310010120.html

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Posted at 2013/10/05 09:31:59 | コメント(8) | トラックバック(0) | イベント・キャンペーン