フロンガスがオゾン層の破壊につながることで問題となっていることはご存じだと思います。
フロンガスは、成層圏で塩素を放出し、
塩素(Cl)+オゾン(O3)→酸化塩素(ClO)+酸素(O2)
といった、オゾンを破壊する化学反応が繰り返され、オゾン層を破壊していくものです。
そこで登場したのが
「代替(だいたい)フロン」というもので、フロンガスの代わりに開発されたものです。
一見、環境問題について解決したかのように感じますが、代替フロンに問題がないというわけではありません。
本日は、代替フロンの問題点についてご紹介します。
「フロンガスって今も使われているの?」と思われるかもしれませんが、日本を含む先進国では1996年に特定フロンの使用を全廃、発展途上国についても2010年に全廃されています。
特定フロンというのは、オゾン層破壊に関係が深いと考えられている
CFC-11、CFC-12、CFC-113、CFC-114の4種類のことです。
また、HCFCという指定フロンというものもあり、これについては、先進国で2020年、発展途上国で2030年までに廃止すると決められています。
フロンガスは1928年に初めて開発され、無毒で安定した物質ということで「夢の物質」と言われていたことがあり、冷蔵庫やエアコン、洗浄剤や発泡剤などに使用されていました。
しかし、フロンガスはオゾン層を破壊してしまいますので、その代わりとなる物質が必要になります。
オゾン層は、太陽からの有害な紫外線を吸収することで、地上の生態系を保護していますし、オゾンの量もごくわずかであることも問題です。
そこで登場したのが、オゾン層を破壊しない「代替フロン」です。
代替フロンはHFCと呼ばれるもので、一見、無害のようにも感じられます。
しかし、代替フロンは、オゾン層を破壊しない代わりに地球温暖化を促進させてしまうものです。
地球温暖化を促進してしまう物質に「二酸化炭素」がありますが、代替フロンは、
二酸化炭素の2万倍以上
も温室効果があり、フロンガスと同様、削減していかなければならないものです。
自動車のエアコンが効かなくなったときに、エアコンガスを補充することがあります。
このエアコンガスに使用されているのが「代替フロン」になりますので、取扱いには注意しないといけません。
私たち個人にできることは限られているかもしれませんが、代替フロンの取り扱いに注意し、廃車にするときにも、きちんと処理してくれる業者を選ぶようにしないといけません。
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気象庁 [オゾン層とは]
http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/ozonehp/3-10ozone.html
Wikipedia [温室効果ガス]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A9%E5%AE%A4%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E3%82%AC%E3%82%B9
Wikipedia [代替フロン]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%A3%E6%9B%BF%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%B3
Wikipedia [フロン類]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%B3%E9%A1%9E
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Posted at 2014/03/26 13:02:50