>> アクア |
|
前項で新型トヨタ・アクアの“L”グレードは、あまりに装備が貧弱すぎてふつうの家庭のファストカーには成り得ないというような解説をしました。 ということで、普通のユーザーが購入するであろうアクアは“S”グレード以上ということとしますね。 “S”グレードの価格は179.0万円で、7種類すべてのパッケージオプションが選択できます。加えてメーカーオプションとしてサイド&カーテンエアバッグ(4万2000円)、前席シートヒーター(2万1000円)なども選択できます。 ところで、アクアSを燃費の良さで購入した場合、燃料費の差で元を取り戻す条件を見積もってみます。 コンペティターは同じトヨタのほぼ同サイズで同重量、動力性能が似かよったコンパクトカー「ラクティス1.5L」(ちょうど真ん中のグレードのFF車)です。 ラクティス1.5Lのボディサイズは全長×全幅×全高3995×1695×1585mm、車重1110kg、パワーユニットは1.5リッター直4(109ps/14.1kg.m)で154.0万円です。アクアSとの価格差は、マイナス25万円です。 対するアクアSは、全長×全幅×全高3995×1695×1445mm、車重1110kg、パワーユニットは1.5リッター直4(74ps/11.3kg.m)+モーター(61ps/17.2kg.m)で価格179.0万円です。 そこで、実用燃費に近いと言われる“JC08モード”公称燃費は、ラクティス18.4km/リットル、アクア35.4km/リットルです。 そして、一般的な家庭の年間走行距離5000kmを当てはめて、燃料費で元を取るにはどれくらい──? を計算します。ガソリン代は少々乱暴ですが150円(リットル)としますね。都心部ではもっと高いかも……。 結論、ラクティスとアクアの価格差をガソリン代で相殺するには12.7年必要で、走行距離では6万3500kmとなっています。 この間の両車のメンテナンスや消耗品等、ほかの経費については考えていません。つまり、アクアの走行用の高価なバッテリーは2度目の交換時期をむかえているかもしれませんね。 |
|
純正パーツの取り外し・取り付けはメンテナンスDVD