ＦＴ８６の発売はなぜ遅れたか

満を持しての発売となるＦＴ８６。

時期は２０１１年春の予定ですが、早くもネット上ではＦＴ８６の話題で持ちきりです。

ＦＴ８６は当初、２０１１年末に発売が予定されていました。

しかし、２００８年秋からの世界的不況の影響で、新車販売が急落してしまうという事態が発生。

トヨタの大規模リコールというアクシデントも追い討ちをかけました。

そのため、当初の計画を見直しも検討されていました。

しかしトヨタの豊田章男社長は、車の楽しさを提案することが、自動車市場を活性化させるという理念を持っていました。

そのため、ドライブを快適にするスポーツ車の車種を増やすことは、欠かせないことだったのです。

豊田社長のこの考えが、ＦＴ８６発売への原動力となりました。

２０１２年にずれ込んでしまったものの、発売への道は確保されました。

２００９年の東京モーターショーに試作品を展示、海外でテスト走行を実施など、着実に成果を積み重ね、いよいよ２０１２年春に発売となりました。

なお、ＦＴ８６の生産は富士重が行います。

同社は２０１２年春に、軽自動車の生産から撤退することになっています。

そのかわりに同車種を業績向上への足がかりにしたい考えです。

発売と同時にスポーツ車を専門に扱う店舗「８６」もオープンします。

こちらはトヨタ店、ネッツ店など全系列で展開します。

スポーツ車は販売台数が少ないため、展示する店は少ないものですが、「８６」ではスポーツ車を常時展示する予定です。