ヴィッツ　LSDの取り付け

泥道や砂利道、雪道を走る事の多いラリーでは、空力性能や絶対的パワーよりも重要視されるのがトラクション性能です。

ヴィッツはFFでフロントに置かれたミッション近くにデファレンシャルギア（通称デフ）が内蔵されています。

デフは、左右のタイヤの回転差や駆動力の差を平均化する機能を持ていますが、ヴィッツの様なデフの形式では片方が空転するともう片方には全く駆動力が掛らなくなってしまいます。

トラクションをいかに稼ぐのかが重要なラリーでは、かなりの不利になってしまいます。

そこでこれを解消するためには、LSDが必要になります。

LSD（リミテッド・スリップ・デフ）は左右の駆動力の差や回転差が許容範囲を超えると左右をロックし、仮に片方が空転してももう片方はしっかりトラクションを稼ぐことが出来るデフです。

ヴィッツは標準装備では装備されていなく後付けで取り付けるしかありません。

ヴィッツの様なFF車の場合、LSDを取り付けるとトルクステアが強くなりコーナーリング時に不快な音などが発生したり、アンダーステアになったりと乗りにくくなると言われますが、LSDの種類や調整をきちんとすればこの上ないパワフルな走りが手に入れることができます。

作動形式は、一番癖のない1Wayか1.5Wayを選ぶとよいでしょう。

イニシャルトルクも慣れないうちは低めのものを選ぶとよいと思います。

取り付けには、ミッションを降ろさなければならないのでDIYでちょこっとやるような作業ではありません。

ちゃんとした設備があるのであれば出来なくもありませんが、なるべくプロにお願いした方がよいと思います。