>> ランサーエボリューション |
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ランサーエボリューションXには日本車で始めてのツーペダルMTミッションを搭載したモデルがあります。 このツーペダルMTはツインクラッチSST(TC-SST)といい、ドイツのゲトラグ社で製造されているもので、ふたつの湿式クラッチを交互に切り替えて素早いシフトチェンジを可能にした最先端の6速トランスミッションです。 湿式クラッチなので当然ながらオイルが必要でランサーエボリューションXのTC-SSTにはミッションオイルも兼ねた専用のオイル(SSTオイル)でトランスミッションとクラッチの潤滑・冷却を受け持っています。 このオイルはトランスミッションの摩擦やクラッチの滑りなどにより発生した熱をダイレクトに受けてしまい、高温になりすぎるとミッションやクラッチにダメージを与えてしまいます。 そのためにランサーエボリューションXにはTC-SST専用のSSTオイルクーラーが左前タイヤハウス前に装備されていますが、オイルの流量と冷却コアが小型な為に冷却効率が悪く、スポーツ走行やゴーストップの多い激しい渋滞時などでは簡単にオイルの温度が上昇してしまい、ギクシャクした変速になったりクラッチが滑ったり最終的には、SSTのセーフティー機能が働いてしまい停止または、エンジンストップを余儀なくされてしまいます。 ランサーエボリューションXでこの状態を回避する為にSSTオイルの冷却を促す必要があり、冷却効果の向上にもいろいろな手段がありますが、サーキット走行をする場合に、必須となっているのが標準のSSTクーラーとは別系統のSSTクーラーの増設です。 もともとのSSTクーラーのオイル流量が少ないために高温状態になりやすいサーキットでは、別に設けたオイル系統に流量のあるオイルポンプでSSTオイルを循環させ、効率のよいコアで冷却するというものが必要です。 これであればノーマルSSTクーラーのコアとのダブルコアでの冷却ができ、更にSSTオイルの量も増えるのでノーマルよりは多く連続周回走行が可能になります。 取り付けは、冷却系やミッション、特に特殊なTC-SSTの知識が必要なので複雑な作業になりますが、チェックランプを気にせずサーキット走行が出来るので人気のあるチューニングです。 |
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