ランサーエボリューションX　カムシャフトの交換

ランサーエボリューションXは2本あるカムシャフトにMIVECという可変バルブタイミング機構を備えており、低回転から高回転までトルクの谷を作らずに常に最適なバルブタイミングを実現しています。

過去のランサーエボリューションでは吸気側だけにMIVECが搭載されていましたが、ランサーエボリューションXでは、吸気側、排気側両方のカムシャフトにMIVECが搭載され更に細かな制御が出来るようになりました。

エンジンの基本的な性質を決める要素の一つとして吸排気両方のバルブのリフト量とオーバーラップのタイミングというのがありますが、ランサーエボリューションXのMIVECはバルブタイミングのみを変化させるものでバルブのリフト量は装着されているカムシャフトの形状によるところになりますので、自然吸気エンジンのチューニングでは定番のカムシャフト交換は、MIVECが搭載されているランサーエボリューションXでも有効なパワーアップの手段だといえます。

カムシャフトを交換するには、そのカムプロフィールや絶対的なリフト量によって開いたバルブを押し戻す為のバルブスプリングも同時に交換しなくてはいけないものもあります。

更にMIVECはECUで管理されているためにECU内のMIVECのデータをそのカムシャフトに見合ったものに書き換える事が必要です。

ものによってはノーマルのECUでも対応できるものもありますが、それでもデータの書き換えを行った方が良い結果が期待できると思います。

取り付け作業にあたっては、単なる交換とは違い特殊な技術や知識、SST（特殊工具）が必要になるのでプロのチューニングショップに任せた方がようでしょう。