CR-Zアンテナの秘密

ロー＆ワイドなスタイリッシュな２ドアクーペホンダ「CR-Z」は運転する楽しさが実感できるスポーツカーにハイブリッドシステムを搭載し、環境性能に優れるスポーツカーというこれまであまり見かけなかったタイプの乗用車です．

CR-Zの特徴の一つにルーフ後端に魚のヒレの様な突起物があります、これはシャークアンテナと呼ばれるパーツでその名の通りサメの背びれに良く似た形のアンテナです．
CR-ZのシャークアンテナはＦＭ／ＡＭのラジオ受信用アンテナで従来のロッド型に比べ空気抵抗が少ないことが特徴です．
最近は通常のロッドアンテナ装着車のユーザーがこのシャークアンテナと取替えてドレスアップを楽しむ方もいらっしゃいますね．

電波は波の様な形で送信されて来ますが、本来この波一つ分の長さ（波長と言う）のアンテナが最も受信効率が良いのです．
シャークアンテナを分解すると中にはコイル状のアンテナ線が詰まっているのですが全体の長さが短い分受信感度はロッドアンテナより劣ってしまいます．
そこで受信機側にブースター（増幅回路）を付けて再生しているのがこのシャークアンテナの実態なのです．
車を取り巻く様々な問題、燃費・デザイン・性能・物理的損傷・強度、これらを考えCR-Zにはシャークアンテナが最も適していると言うことになったのでしょうね．

非常に複雑なシステムになるのでこのアンテナのカスタムや改造は基本どこに持ち込みしても難しいようです．
勿論CR-Zのシャークアンテナを別の車に取付けしても受信する幅が少なく、あまり感度の良い状態には出来ないようですね．