デリカD：5　ブレーキパッドの交換

車両重量が約1.8ｔあるデリカD：5、グレードにもよりますが定員8名をフルで乗せると2ｔを超えます。それに昨今のハイパワー化による平均スピードの上昇も伴ってどれも「安全に止まる」ということに対してはかなりのマイナス要因です。

デリカD：5のオーナーともなると休日に家族でドライブやキャンプなどで山の峠道などを走ることが多いと思います。登りはよいですが下り坂になるとどうしてもブレーキに頼りがちになります。それに加えてエンジンブレーキが効きづらいオートマとくればなおさらブレーキに負担が掛ります。

車両重量の増加やスピードの上昇などのいろいろな要因から心配になるのは、ブレーキのフェード現象。ブレーキに負担が掛りすぎてブレーキ回りの温度が上がりブレーキパッドの摩擦係数が急激に減少。最後はブレーキペダルを踏んでも全くブレーキが効かないなんてこともあり得ます。

デリカD：5のブレーキは、フロント16インチ2ポッドのベンチレーテッドディスクブレーキ、リア16インチシングルポッドのディスクブレーキと現在では標準的な装備となっています。普段、通勤や買い物などにデリカD：5を使っているのであれば全く問題ないのですが、先ほどのようにブレーキに負担が掛るような運転になる場合は少し心もとないブレーキとなってしまいます。

デリカD：5標準装備のブレーキパッドは他の車種と同じように走り始めからしっかりブレーキが効くように適正温度を300℃位までと低く設定したり、パッドの耐摩耗性や、ブレーキの鳴きなどを考慮して作られています。実はブレーキの効きを抑えることによりこれらの性能を実現しているのです。純正の性能が良くなってきたといっても走り方によっては、物足りないどころか危険な運転になってしまいます。

そこでしておきたい事はブレーキパッドの交換です。純正では味わえないブレーキの効き、ブレーキのタッチ、ものによってはブレーキダストの減少など気持ちのよい運転を支えてくれます。種類も豊富で各メーカーが重量車の為のストリート用パッドを開発し発売しているので自分の運転の仕方や走る環境などを踏まえて選ぶことが出来ます。

交換も意外と簡単で特別な工具としては、キャリパーのピストンを押し戻す工具とブレーキ専用のグリス（パッドの裏に塗るもの）が必要です。

ブレーキは重要保安部品ですが自分で自分の車にする分には問題ありませんし、ブレーキパッドの交換で少しでも安心して運転が出来るのならばやる価値はあると思いませんか？