ランサーエボリューションX　アクチュエーターの取り付け

ランサーエボリューションXは、このエコブームの中でも、ターボエンジンを搭載している数少ない車ですが、2000ccの4気筒エンジンで3リッターオーバーの車よりパワフルに走る事が出来るのもこのターボのおかげです。

ターボエンジンでは、過給圧の制御をどうするかという事が重要な点で、この過給圧一つでランサーエボリューションXの性格が決まってしまうといっても過言ではないでしょう。

ランサーエボリューションXなどの市販車の過給圧制御には、アクチュエーターを使用しており、それに合わせてECUに制御されている過給圧ソレノイドで更に細かい制御がされています。

ランサーエボリューションXの最大過給圧は、個体差はあるもののおおむね160kPa位ですが、アクチュエーターそのものの最大過給圧は、だいたい60kPaぐらいから開き始めます。

これを過給圧ソレノイドでアクチュエーターにかかる圧力を逃がし160kPa位まで過給圧を上げています。

しかし、この様な2つのパーツでの制御でもソレノイドでの制御が追いつかず時には設定過給圧より一瞬ですが高い過給圧になってしまったり（オーバーシュート）、一度最大過給圧になりながらも高回転になると排気バイパス弁にかかる圧力に負けて排気バイパス弁が勝手に開いてしまい過給圧が下がってしまう様な事（ブーストのタレ）が起きてしまいます。

これを防ぐために、内蔵のばねを強くした強化アクチュエーターがパーツメーカーから発売されています。

見た目は、ノーマルのアクチュエーターとあまり変わりませんが容量をアップしたダイアフラムを押しつけるバネが強化され、高い圧力がロッド側からかかっても開きにくいようになっていて更に、ロッドには長さを微調整できるように調整用のネジが付いています。

これによって安定した過給圧と少しですが過給圧のアップが出来るようになります。

但し、これ以上の精密な過給圧コントロールと大幅な過給圧アップをするには、このパーツと合わせてブーストコントローラーの併用が必要になります。