ランサーエボリューションX　ブレーキパッドの交換

重量アップしたランサーエボリューションXの最大の弱点ともいえる場所は何と言ってもブレーキシステムではないでしょうか。

ランサーエボリューションXはRSグレード以外のGSR系には、フロント18インチ、リア17インチのベンチレーテッドディスクローターが装着されており、オプションでは、熱の影響を受けにくい2ピースローターが装着できます。

キャリパーは、ブレンボ製でフロントは対向4ポット、リアもブレンボ製の対向2ポットが装備され、重量増に対応すべく豪華なブレーキシステムが搭載されています。

しかし、モータースポーツの世界ではこれでもまだ不十分という事でいろいろな対策が取られており、その中でも一番簡単にでき、かつ効果の大きいのが、ブレーキパッドの交換です。

ランサーエボリューションXの標準装備のブレーキパッドは、万民が運転しても安心してブレーキペダルを踏めるように初期制動が効くような味付けになっていますが、それよりも深く踏んでいってもそれほど強烈な効きは期待できません。

微妙なブレーキコントロールが重要なモータースポーツの世界では、この様なブレーキパッドは好まれず、踏んだら踏んだ分だけ効くようなコントロールしやすいブレーキパッドが好まれます。

その他、コントロール性や絶対的な制動能力以外にも対フェード性というものも考えなければいけません。

公道を走るよりもずっと高次元のスピードからのフルブレーキを多用するモータースポーツでは、ブレーキを踏むたびに発生する熱によるパッドのフェードにも対応できるようなローター適正温度域の高いブレーキパッドを使います。

これであれば、峠の下り道などでのフェードも心配はありませんし安心してブレーキを踏む事が出来るようになります。

更にランサーエボリューションXのブレーキパッドはブレーキダストが多いので有名で少し走っただけでもホイールがダストまみれになってしまうほどすごいのですが、高性能のブレーキパッドはこの点も考えられていて、もはや「効くブレーキパッドはダストもすごい」という通論は、当てはまらなくなりました。

価格も純正よりも性能が良い社外品の方が格段に安いので点検ついでに交換してみてはいかがでしょうか。